子育てコラム
2021年5月
離乳食の進め方
離乳食は、食べる練習をすること、母乳やミルク以外の食べ物からエネルギーや栄養を摂ることが目的です。お子さんの様子を見て進めていきましょう。
私たち大人は、特に意識せずとも、舌を自由に動かして歯のある所まで食べ物を運び、歯で塊を細かくして食事をしています。では、赤ちゃんはどうでしょうか?
離乳食開始時の赤ちゃんの舌は、まず前後に動くようになるため、食べ物を喉の奥に運ぶことができます。ヨーグルト状の硬さのものを与え、「食べ物」に慣れることから始めましょう。舌が上下にも動かせるようになる7か月頃からは舌と上あごでつぶせる絹ごし豆腐程度の硬さのもの、さらに左右にも舌が動かせるようになる9か月頃からは歯茎で噛めるバナナくらいの硬さのものを与えます。食べることへの興味も増してくるので、手づかみ食べができる食品も与えるとよいでしょう。1歳頃は前歯が生えていても、かむ力は弱く、まだまだ見守りが必要な時期です。
初めて母乳やミルク以外の食べ物を口に入れた時、どんな表情を見せてくれるでしょうか?楽しみながら離乳食を進めていけるといいですね。
今月のおすすめ本
『きみもこねこなの?』
エズラ・ジャック・キーツ/作・絵
当麻 ゆか/訳
徳間書店 2017年
4匹のこねこたちが仲良く遊んでいるところに、こいぬが1匹やってきます。
「きみもこねこなの?」と聞かれ「えっと・・・・・・そう!」とこいぬは答えてしまいます。
「いっしょだね。じゃあ、ついてきて!」と誘われ、こねこになりきりますが、「ペロペロ」なめるのは「ベロン!」
みんなで「ニャーオー!」は「ニャ・・・・・・ワンワン!」など、やっぱりうまくいきません。
そんなとき、こいぬのお母さんがお迎えにやってきて・・・
『ゆきのひ』でコールデコット賞を受賞したキーツの作品で、大きなお皿の中で遊ぶこねこたちの中に、堂々と真ん中に仲間入りをするこいぬの姿や、それを受け入れるこねこの仕草などが、無邪気でほほえましく描かれています。
文字は少なめで、くすっと笑ってしまう場面がたくさんあります。ぜひ、お子さんと一緒に表情をじっくりと楽しんでください。